今回は国語の偏差値65から72まで上がった事例です。対策期間はおおよそ6ヶ月です。

国語は基本読解力を強化することで偏差値を上げることができますが、具体的な対策方法が分かりづらい科目でもあります。その影響もあって、国語に取り組む時間が相対的に減り、いつの間にか国語の点数が伸び悩んでいるという結果になります。

まず、教材選びポイントです。教材は現在の実力よりもワンランク上問題集を使うことをお勧めします。より抽象的な言葉や表現が出てきますので、実際に問題を解いてみると、正答からズレた答えが多くなります。塾ではそこで出てきたズレの解説を繰り返していきます。注意していただきたいのが、現在中学2年生だからといって、ワンランク上の中学3年生の教材を安易に選ばないようにしてください。現在の中学2年生の教材が難しく感じるようであれば、現状の国語力に併せて中学1年生や小学6年生の教材を選ぶようにしていただいた方が効果的です。国語は他の教科と異なり、繰り返し復習することは少ないので、ペース良く進むことができます。焦らず現状の国語力から判断して教材を選ぶようにしてください。

次に指導方法についてです。論理的文章(説明的文章)では、語彙力の強化から始まり、指示語の把握、段落の関係、事実と主張の違い、要約へと段階的に進めていきます。国語の読解力で土台となる要素が語彙力です。文章の難易度が上がると抽象的な言葉が出てきます。直接意味が分からない場合は、周りの語句や文章から推測していくことになりますが、それでも語彙力は必要になってきます。知らない言葉は聞く、意味が曖昧な言葉は確かめるという習慣を身につけていきます。文学的文章では、会話や情景の変化などから登場人物の心情の変化を読み取る練習をします。文章を読む量に比例して心情を表す表現や言葉を理解することができますのでなるべく多くの作品を読むことをお勧めします。これらの読解練習は独学だと少しのズレを許容してしまったり、気づかない場合があるので、解説者が近くにいる指導法が適しているのではないかと思います。

 

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